主観的輪郭の学生作品

縦縞が規則的に並び、主観的輪郭として平行四辺形を作り出し、その中に主観的輪郭で表現された三角形が見えます。製図ペンで引いた線の太さの違いや、線の先端が丸い部分がやや気になりますが、1つの図の中に2つの主観的輪郭が描かれている秀逸なアイデアです。また、三角形はケント紙の地の白より、明るく見え主観的輪郭の効果も確認できます。

太い黒の帯を縞模様のように構成した図で、直角に曲がった黒い帯の角によって、中央に画面からはみ出た菱形が浮かび上がっているように見えます。黒い帯の塗りむらや、面の端の線ににじみがある部分が惜しいのですが、角が規則的に並ぶことによって主観的輪郭が見えてくるアイデアは独創的で印象に残りました。

3つの黒い円の上に、主観的輪郭として横長の白い長方形が見えます。長方形はケント紙の地の白より、やや明るく見えます。単純な幾何図形で構成されていますが、主観的輪郭の効果が高く、丁寧に仕上げられています。

画面中央に六芒星(六角星)が主観的輪郭として見えます。複雑な構成ですが、星の内外に配置された黒い扇形の図形がすべて正確に作図され、平塗りの作業も丁寧に仕上がっているので、輪郭が浮かび上がって見えます。何かのシンボルマークのようにも見えます。

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